訪問看護の利用料金を理解しよう〜介護保険編〜

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基礎知識

訪問看護はまず介護保険、医療保険、自費の3種類の料金設定に分かれています。訪問看護自体が介護、医療のどちらになるのかをまずは確認し、その上で料金表を確認します。

料金は基本的に契約時に利用者様にご説明するものになりますが、訪問に行っているスタッフ全員がどの程度の料金がかかっているのか、また自分の提供しているサービスがどのくらいの金額になるのかを知っておくことは非常に重要です。

介護保険、医療保険と料金体系自体はほとんど同一ですが、医療保険の方がやや理解が難しい部分もあるために今回は分けて記事にいたします。

基本的な考え方としては訪問した料金+加算になります。医療保険の場合はこの訪問した料金が基本療養費と管理療養費に分かれるためやや混乱します。また、訪問する回数によっても値段が変わってくるために混乱しやすい部分になります。

今回は介護保険の料金について計算方法をできる限りわかりやすくお伝えします。

計算手順1 保険証の確認

まずは介護保険症及び、介護保険負担割合症を確認します。

①保険証から要介護、要支援を確認する。

この時要介護度や要支援度の違いによって料金が変わることはありません。「介護」か「支援」で料金が変わります。

②負担割合症から負担割合を確認する。

負担割合症に1割、2割、3割と負担割合が記載されているため確認します。書かれている割合が本人が負担する金額で、残りは税金で賄われるということになります。

計算手順2 料金表の確認

介護度に即した料金表を用意します。

ー要支援ー

ー要介護ー

特別管理加算の項目から下が加算の項目になります。加算の説明なども記載があるので、見れば大体わかるようにできています。上記画像は2級地のものですが、級の変更や国による料金改定がない限りは概ね同じ並び、項目になるかと思います。

細かい加算については変わる可能性があるのでその時に調べるようにしてください。

実績が決まっていれば実績と照らし合わせて料金を計算することが可能ですが(実績が決まっている場合は使用しているソフトで計算したほうが早いかもしれませんが)契約時等実績が不明であり概算を知りたい場合は概ね1週間や1ヶ月の料金をお伝えしご理解を得る必要があります。

以下具体例を見ていきましょう。

ご利用者様の負担の具体例

①介護保険要介護1 1割負担 週1回30分訪問+緊急時訪問看護加算+初回加算の場合(1月を4週とする)

訪看Ⅰ-2(523円)×4週 +緊急時訪問看護加算(639円)+初回加算(334円)=3065円

ご利用者様の料金は緊急訪問がなく定期訪問のみであれば3065円となります。

②介護保険要介護2 1割負担 週2回60分+緊急時訪問看護加算+特別管理加算Ⅰの場合

訪看I -3(913円)×2(週2回)×4(4週)+緊急時訪問看護加算(639円)+特別管理加算Ⅰ(556円)=8499円

こちらも訪問料金(回数分)+加算となるだけなのでそこまで難しくはないかと思います。加算は月に1回算定できるもの、週1回算定できるもの、毎回算定できるものなどあるので注意が必要です。また、サービス提供体制強化加算など事業所の体制によって毎回の訪問で加算がつくものもあるので自身の事業所の体制について理解する必要があります。

③介護保険要介護3 2割負担 初回加算+緊急時訪問看護加算+特別管理加算Ⅱ で以下の訪問をした場合

1日 60分の看護師の初回訪問 訪問料(1825円)+初回加算(668円)+緊急時訪問看護加算(1277円)+特別管理加算Ⅱ(556円)
8日 60分の看護師の定期訪問 訪問料(1825円)
10日 深夜1時に90分の緊急訪問 訪問料(2502円)→1回目のため深夜加算は取れない
15日 60分の看護師の定期訪問 訪問料(1825円)
22日 60分の定期訪問を看護師2名で実施 訪問料(1825円)+複数名訪問看護加算(894円)
25日 60分のリハビリによる訪問が開始 訪問料(1762円)
29日 夜22時に30分の看護師の緊急訪問 訪問料(1045円)+夜間・早朝加算(訪問料の25%を加算する)

上記の場合おおよそ16265円ほどの自己負担になると説明できます。

まとめ

介護保険は訪問料金+加算になります。

ただし加算を取るには本人・家族、ケアマネージャーが了承を得ていることが前提になるので事前に説明をしておきましょう。

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この記事を書いた人

看護師・保健師 胡桃 30代メンズナース
訪問看護師をしています。

妻と子とのんびり暮らしています。
メインは看護・育児・お金などになりますがノンジャンルで発信していきます。

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