訪問看護の初回加算について理解しよう
訪問看護とは、自宅で看護師が医療行為や介護を行うサービスです。家庭内での治療やケアが必要な患者様にとって、訪問看護は身体的、精神的なサポートを提供し、日常生活の質の維持・改善に貢献します。
訪問看護のサービスには、さまざまな費用が発生しますが、初回の訪問には特別な費用、すなわち「初回加算」が適用されます。
「初回加算」自体は介護保険での介入のみで適応される加算です。医療保険では、月の初日の1回目の訪問の管理療養費が高く設定されており、初回加算の代わりとなっております。
基本知識としてエンゼルケアなど自費の加算を除いては事業所ごとで設定できるわけではなく、全て決まった料金になることも説明時にお伝えできると良いと思います。
それでは、この初回加算について詳しく見ていきましょう。
初回加算とは
初回加算とは、訪問看護師が初めて患者様の自宅を訪れた際に発生する費用です。これは、初回訪問時には評価、ケアプランの作成など、通常の訪問よりも時間と労力が必要となるために設けられています。初回訪問では、看護師が患者様の状況を詳しく把握し、適切なケアプランを立てるための情報収集が行われます。
初回加算の詳細
初回加算の具体的な金額は、訪問看護の内容や地域により異なることがあります。具体的な料金については、ご利用予定の訪問看護ステーションや医療機関にお問い合わせいただくことをおすすめします。
およそ月に300単位程度であることが一般的です。そのため1割負担であれば300円強/月になります。(単位数と円の換算については地域や改定によって変更されることがあるので注意が必要です)
初回加算は通常、看護及びリハビリの初回訪問時に伴い適用、算定されます。2ヶ月連続では算定できないので翌月の実績では外すようにしましょう。
一部の状況では再度初回加算が適用されることもあります。例えば、訪問看護の利用を一度中断し、一定期間経過後(概ね2ヶ月以上とされています)に再度利用を開始した場合などです。
さらに要介護から要支援、要支援から要介護に区分変更が行われた際にも算定可能です。
初回加算を適用するためには、看護師が初回訪問時に「訪問看護計画書」を作成し、医師の承認を得る必要があります。この計画書は、患者様の健康状態やケアニーズを具体的に示す重要なドキュメントであり、今後の訪問看護の方向性を定める基礎となります。
ケアマネの変更や主治医の変更時はプラン自体が変わるわけではないため初回加算は取れません。
また、退院時共同支援加算を算定する際も初回加算は算定できません。
まとめ
訪問看護は、自宅での生活を続けたいと願う患者様のための重要なサービスです。初回加算は、訪問看護師が初めて訪れる際の評価やケアプラン作成の時間と労力を考慮したもので、サービスの品質を保つために必要なものです。訪問看護の利用を検討している方は、初回加算の存在を知り、適切な準備と予算計画を行うことが重要です。
訪問看護を利用することで、患者様自身の生活環境で、質の高い看護ケアを受けることが可能です。家で過ごすことの安心感と、専門的な医療ケアが手に入る訪問看護を、ぜひ有効活用してください。
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