訪問看護師ってどうなの?仕事内容について解説

胡桃です!

本日は訪問看護師の1日についてお伝えしていきたいと思います。

訪問看護をやってみたいと思われている方に役に立てばよいと思っております。

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目次

訪問看護について

病院に来る患者さんを看護するのが病棟看護師ですが、訪問看護師は自宅に行って看護を行います。

病院に来る人を患者さんと呼びますが、訪問看護では患者としてではなくサービスを受ける利用者さんという言い方をすることが多いです。病気を抱えていても家では患者という扱いをしないというのは大きな違いと言えると思います。

しかし私たち訪問看護師は医師の指示書の元に看護を行うという点では病棟とほとんど変わりません。しかし判断をすぐには仰げないという点はやや異なるかもしれません。

医師の指示書の元に訪問看護計画書を立案し、看護を行うことで在宅で過ごす利用者様の生活を支えていくことが訪問看護師の役割となります。

訪問看護師の1日

訪問看護師は1日に4〜5件の訪問を行うことが一般的となります。多いときは7〜8件行くこともあったり、依頼が少なければ1〜2件の訪問になります。

また、各訪問の時間もそれぞれであり、介護保険と医療保険でも異なってきます。平均すると30分〜1時間の訪問がほとんどになると思います。緊急の場合を除いて訪問看護師が自由に決められるわけではなく、事前にケアマネージャーさんや相談員さん、本人や家族と何曜日の何時から何時までと決めることが一般的です。

主なスケジュールについては以下のようになります。

9:00 事業所に出勤、事業所にて情報収集や訪問の準備

始業時間が9時の場合は9時から1件目の訪問が入ることもあります。直行直帰ができるステーションもあるので入所前に確認すると良いでしょう。

9:30ー10:30 1件目訪問 

移動については近い場所であれば自転車でいくことや基本的に車となっているなど距離やエリアによって様々です。訪問看護では自動車の運転が必須の場合があるので免許がない場合は注意が必要です。車については会社から貸し出しが可能な場合があるので必ず持っている必要はありません。

11:00-12:00 2件目訪問

午前中は1~2件の訪問が一般的です。移動も含めると数は回れないので、じっくりと看護できるという部分が訪問看護の良さと言えると思います。

12:00-13:00 休憩

休憩についてはステーションによりますが、自由に外食をして良い場合もあればステーションに戻ってとることもあれば、コンビニなどで買って昼食など様々です。自分の訪問によって時間のコントロールはしなければいけないため自己管理能力は必須となります。また、訪問が詰まっていると休憩時間がずれることもよくあります。

13:30-14:00 3件目訪問

午後の訪問開始となります。訪問については利用者さんによってやることは様々です。

体調管理だけのこともあれば吸引や点滴、褥瘡の処置など医療行為があることもあります。

ステーションによって重症の利用者は受け入れていないなど特徴も様々なので自身のできることとやりたいことが合っているか確認する必要があります。ただし患者さん同様こちらが利用者さんを選べるわけではないので、いきたくないところに行くことももちろんあります。合わない利用者さんについては上司と相談するようにしましょう。

14:30-15:30 4件目訪問

16:00-17:00 5件目訪問

17:00-18:00 事業所帰宅し記録や明日の準備、報告書記載など書類業務

訪問看護は病棟看護師よりも記録は少ないことが多いですが、その分電話でのケアマネージャーや家族との連携や報告書の作成、書類業務など看護以外の部分の仕事も多岐にわたります。訪問の合間で対応しなければいけないことも多いため訪問が詰まっていると想像以上に忙しいことがあります。

訪問看護のメリット

訪問看護をやりたいと思っている人のためにメリットとデメリットについてお伝えいたします。

・利用者さんへゆっくりとケアができる

訪問看護のメリットややりがいについてですが、一番は利用者さんと向き合う時間が非常に長いという部分かと思います。病棟では忙しくてなかなか目の前の病気の患者様と向き合えず自分の看護ができなかったなどの想いがある人にとってはゆっくりと時間を取ってケアができるので良い仕事だと思います。

注意点として、ゆったりとしているイメージがある人もいるかと思いますが、実際はやることも非常に多く時間に追われることはよくあります。また、訪問の時間がある程度決まっているため、思ったよりもできないと思う場合も多いのが実情です。それでも病棟看護師のラウンドよりは多くの時間が確保できるためゆっくりと向き合うことができたり、長い期間で関わることも多いため信頼関係を構築することもできるというところがメリットかと思います。

・給料が高い

次のメリットとしてはやはり給料が良いというところになるかと思います。比較的病棟の看護師よりも現状は高い給与水準であることが多く、日勤だけで夜勤をやっている病棟看護師と同じくらいもらえることもあります。

・休みが取りやすい

そして休みが取りやすいというのもメリットかと思います。基本的に土日祝日は休みとしているステーションも多いため夜勤や土日祝日の仕事がなくなるだけで身体的な負担はだいぶ減るかと思います。非常勤としても募集している場合もあるため働き方もそれぞれになります。

・人間関係の悩みは少ない

看護について基本的に1人〜2人でケアを行なっていくことになるので、引き継ぎ業務ではないという点は病棟と異なります。そのため自身でケアを行っていくことになるため他の看護師との関係はあまりありません。

ミスをすれば自身で対応しなければいけないという点はデメリットではありますが、他のスタッフに気を使う必要は少なくなるため病棟よりはスタッフ同士でのいざこざは少ないと言えるでしょう。

訪問看護のデメリット

訪問看護のデメリットもいろいろあるため検討している場合はよく確認した方が良いと思います。

・オンコールの体制があるか

オンコールと言って夜間や土日など24時間緊急で訪問する体制がステーションとしてある場合は注意が必要です。オンコールは通常業務とは別に夜間や土日も出動する可能性があるため当番制なのか月何回と決まっているのか、確認する必要があります。利用者の規模や症状の程度によっても呼ばれる頻度や忙しさは変わってきます。別に待機手当などもらえるため稼ぎたい人にとっては良いかもしれませんが子育て中の人や休みを多く取りたい、夜はゆっくり寝たいという人にとっては注意すべき点と言えると思います。

・代わりに訪問する体制が整っているか

日中の訪問に関して、自分が休んだ時に代わりに行く体制があるかどうかは重要になります。誰でも行けるようにするステーションもあれば、担当制になっており自分以外いけないという場合もあります。自分しかいけないとなると休みも取りにくくなるためフォロー体制については注意が必要です。

・教育体制が整っているか

訪問看護は基本的に1人で訪問して看護を行うことになります。そのため新人看護師には向いていないとも言われておりますが、教育体制によるかと思います。同行として数ヶ月は1人で行かせないこともあれば良いですが、即戦力を求めているステーションでは新卒は取らないなどの場合もあるようです。病院に比べて高度な処置などは少ないとはいえ、1人で判断し行動する力や最低限の基礎看護技術は必要になってくるため経験年数が1年未満の人は入社前にステーションと相談するのが良いでしょう。

・日中の忙しさ

日々の忙しさについても事前にわかれば聞いておくと良いと思います。先ほど1日4〜5件と書きましたがおそれよりも多い場合ももちろんあるため、どの程度件数回るのか確認できると良いと思います。訪問の合間にもやることはあるため忙しい場合は残業などにもつながってしまうため注意が必要です。

・その他の業務の量

看護以外の業務についても確認する必要があります。書類業務はもちろん営業や、委員会なども設置しているステーションもあるため看護に集中すればよいというわけではないのが実情です。また、看護技術が問題なくても訪問看護では制度や法律なども覚えなければいけないため看護師としてのスキル以外も求められることが多いです。

・看護について

自身で判断するということはもちろん、在宅なので家にあるもので工夫していろいろなことを行なっていく必要があります。最新の器具は当然あるわけもなく、ペットボトルやタオルなども家にあるものをお借りしてという形になるので臨機応変に対応する必要があります。

また、ご自宅に訪問するということで綺麗な家ばかりではなくゴミ屋敷や動物屋敷なども訪問することがあります。

そして何より長期的に関わることが前提になるため合わない利用者様も必ず出てくるため人間としての関わり方について見つめ直し常に改善していく必要があります。

まとめ

訪問看護については看護学生の時に実習で回ることも多いと思いますが、実際の働きかたについてはあまり広まっていないことも多いです。

看護という部分については病棟も訪問も変わりませんがやり方や関わり方などは全然変わってきます。

逆に考えれば病棟でうまくできなかったという人が訪問では仕事をうまくこなせるということもよくあります。その逆ももちろんありますが、働き方を変えるという点では訪問看護は非常に選択肢として考えるべきであり、やりがいのある仕事でもあります。

今迷っている人は話を聞くだけでも行ってみると良いと思います。

よければ病棟看護師についても解説しているので見ていってください。

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この記事を書いた人

看護師・保健師 胡桃 30代メンズナース
訪問看護師をしています。

妻と子とのんびり暮らしています。
メインは看護・育児・お金などになりますがノンジャンルで発信していきます。

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