こんにちは!胡桃です!
看護師にとって毎日しなければいけないのが報告です。
新人にとっては先輩はもちろん、リーダーやDrに報告にするときは緊張するものです。
せっかくうまく情報収集ができてラウンドできたとしても報告でうまく伝えられなければ上の人にとっては何をしてきたのか全く分かりません。
新人の評価につながるポイントにもなるため、何を求められているのかを解説していきます。
報告のタイミング
これを間違えると必ず怒られます。私も理不尽なほど怒られましたが報告をする相手にも都合があると言うことを忘れてはいけません。
報告のタイミングには2種類あります。
定時の報告と臨時の報告です。
定時の報告とは決まった時間に報告するもので急変などが起こっていなければ順番に聞いてもらうことができると思います。しかし、ここで全てを伝えて良いのかを考えなければいけません。
そこで考えなければいけないのが臨時の報告です。これは主に異常があったときに報告が必要かを考えなければいけないということです。
呼吸が苦しそう、血圧がとても高い、頭痛が強い、転倒したなどなど時間をおいてしまうと悪化してしまう場合は臨時の報告が必要です。しかし臨時はいつでも聞いてもらえるとは限りません。リーダーも処置があったり、指示確認をしたりと忙しいため話しかけることも大変な場合もあります。しかし緊急なので聞いてもらう必要があります。(緊急かどうかの判断に迷う場合は近くのスタッフに相談するのが良いと思います)
そのため「お忙しいと思いますが緊急で聞いていただきたい報告があります」と前置きをして報告する必要があります。
仮にこの時点で不機嫌であったとしても報告を後回しにするとさらに怒られるので被害を少なくするには気づいた時点で報告をすることをお勧めいたします。聞いてもらえない現実も少なくなると良いのですが、なかなか難しい現実があるようです。
報告の仕方について
さて、話を聞いてもらう場合は簡潔に説明する必要があります。新人の頃は教育体制によっては疾患、経過、問題点など取れた情報や現状から説明しなければいけないこともありますが報告で最も大事なのは対応が必要か否かです。
よく「で?」「それで?」「何を言いたいの?」等々詰められてしまうことがあります。
これは○○だから××と言う流れができていないことが原因です。
報告された側からすれば、それで何をしなければいけないのか?と言う部分が知りたいわけです。アセスメントとその結果の部分です。
新人看護師にありがちなのが、「血圧が高いです」「点滴がないです」「転倒しました」と言う報告ですが、これらは事実を伝えているだけです。それで何をしなければいけないのか、何をしてほしいのかと言う部分が重要となるのです。
「血圧が高いので降圧薬が必要と考えます」
「血圧が高いですが昨日から降圧薬が始まっているので経過観察で良いと思いますが午後再検します」
「点滴がないですが、食事が始まっているので終了か確認していただけませんか」
「転倒し意識レベルは変わりませんがバイタル測定し血圧高値、外傷もあり診察や検査が必要です」
など自分が何をみてきて、何が必要と考えているのか、何をしてほしいのかを明確にすることが重要です。
もちろん、新人の頃はこれだけ伝えても突っ込まれることはあります。
どのような降圧薬が必要なのか、薬以外ではどのような対応があるのか、そのほかに症状はあるのか、原疾患の悪化はあるのか、呼吸状態はどうなのかなどです。
これに関しては突っ込まれて答えられなければ、勉強するしかありませんが、足りない部分を教えてもらえていると捉えることが重要です。
なぜなら報告を受けた側もより正確な情報を求めているからです。そのため必要なポイントや追加情報はここですよと教えてくれていると言うことなのでこの部分で「そんなこともわからないの?」と怒られる場合もありますが落ち込まずに明日の自分のために頑張りましょう。看護師怖い世界ですね。
SBARとは
報告の仕方としてSBARというものがあります。このようにいうと伝わりやすいですよというマニュアルのようなものです。
Situation 状況
Background 背景
Assessment 評価
Recommendation 提案
簡単にいうと
起こったこと→なぜ起こったか→どう思うのか→何をして欲しいのか
を説明するということです。
内線であれば挨拶やどこの病棟かなども簡潔に伝えるようにしましょう。
「〇〇病棟の看護師です、お忙しいところすみませんが急変です。〇〇(患者名)という〇〇の疾患の患者さんについて報告いたします。」
というような流れです。
この時点で相手の都合が悪ければ急変の程度にもよりますが折り返しを依頼しましょう。
状況
まずは起こっていることを報告します。
「〇〇さんですが、呼吸困難です。酸素飽和度は〇〇で酸素〜Lで投与しています。」主治医ではない場合は今出ている指示などもあれば伝えられると良いでしょう。「現在酸素〜Lの指示まで許可が出ておりますが上限にしても改善されません。」
「そのほかのバイタルは正常です」「他にも血圧が高いです」「腹痛も訴えています」など他に症状がある場合は伝える必要がありますが、関連性が全くない場合は報告を分ける必要があります。呼吸困難なのに褥瘡の痛みを報告する必要はないということです。まずは目の前のすぐに解決しなければいけない問題に焦点を当ててください。
背景
次にその疾患にある背景や関連情報を伝えます。
「既往に肺炎があり抗生剤の治療を行なっています。」「昨日から同様の症状が続いており様子をみていましたが呼吸苦の訴えが強くなっています」「呼吸苦の時は〇〇の吸入の指示がありましたが既に実施しました」等々その人の情報を補完します。
評価
さらに相手は実際に患者さんをみていないことが多いと思われるため、自分はどう思うのかを伝えます。
「肺炎が悪化しているように思います」「解熱薬が必要かと思います」「レントゲンなど検査が必要かと思います」「一度診察が必要かと考えます」
など、自分の考えを報告します。事前にリーダーに相談できるようでしたら何をしてもらうことが良いか相談するのが良いと思います。リーダーへ報告する時は私はこう思いますという意見に対してそれは必要か不要か、他にもした方が良いことなどを指示してもらえるはずです。
提案
最後に提案ですが何をするのか、何をして欲しいのかを伝えます。
「至急病棟に来ていただけませんか」「内服薬のご検討をお願いできませんか」「呼吸苦の指示をいただけないでしょうか」
「検査の準備が必要でしょうか」「ルート確保しましょうか」などです。
足りない情報があればさらに質問されると思いますし、すぐに〇〇してくださいと指示をしてくれる人もいます。
「様子を見てください」問われることもありますが、何かしら指示が出ると思いますので従ってください。
まとめ
このように状況をうまく簡潔に相手に伝えることも技術であり、相手によって求められるものも異なってくるため臨機応変に太王していく必要があります。
怒られたり不機嫌な態度を取られることが多い場合もありますが、仕事と割り切って必要な報告はしていく必要があります。
コメント