心電図検定4級〜1級を合格するための参考書をご紹介

こんにちは!

本日は心電図検定の1級を合格するまでに使用した参考書に関してご紹介していきます。
級別に使用したものをご紹介していきますので自身に合ったものを選んでいただければと思います。
もちろんご紹介するもの以外にも参考書は山のようにあるのであくまで私の使用したもののみのご紹介となります。

4級から1級まででこれくらいの参考書を使いました。3ステップで学ぶ心電図のみKindle版のため別画像です。
1つ1つご紹介していきます。

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目次

①心電図検定公式問題集&ガイド

レベル:4級〜2級

心電図検定を受けるための必須の本になります。2024年2月現在で改定第3版が最新となっています。
構成としては心電図検定の試験に即した波形の選択肢式の問題集であり111問載っています。
難易度も4級から1級までの問題が満遍なく載っているのでどの級を受ける場合にも必須になります。
ただし、2級の合格の時点でほとんど全ての問題を根拠を持って解けるレベルではないかと思いますので、1級を受験される人は最終確認や問題の雰囲気に慣れるために使用をする程度になるかと思います。
4級や3級の問題でも選択肢を根拠を持って除外できるようになれば2級の練習にもなるので、非常に重要です。
1級の問題自体はそこまで多くないのですぐに答えを覚えてしまうような感じになります。
4級や3級を受ける場合には基本波形を見つける練習に、2級は根拠を持って解答できるように、1級は問題を早く正確に解けるように活用していくのが良いと思います。

欠点は問題の解説があまり詳しくないです。4級や3級レベルだと読んでもわからないことが多いです。

②実力心電図ー「読める」のその先へー

レベル:3級〜1級

実力心電図も公式問題集と同様に日本不整脈心電学会が発行しているため、公式の参考書となっております。
構成は前半に心電図の一般的な知識、後半で波形とその定義が載っています。
公式問題集をときわからない用語や、間違えた問題の定義を確認する際には使用できるかと思います。
3級レベルだとやや難しいかもしれませんが、2級ではほとんど全ての波形を見慣れるくらいに慣れると良いと思います。1級はさらに細かい部分まで読み込み、頻度の少ない波形や応用が出ても大丈夫なように定義の確認をしていくために使用しました。

欠点としては、1つの項目に1つの波形しか載っていないため数をこなすという点では波形自体が少ないです。また、解説自体があまり丁寧ではなくある程度わかっていることが前提で記載されるため、読んでわからなければさらに他の本に頼る必要があります。
鑑別を要する疾患と言う項目もあるのですが、鑑別の方法自体が載っていないので正直あまり親切な本ではないです。
辞書のような感じと思っていただくと良いかと思います。

③心電図の読み方 パーフェクトマニュアル

レベル:3級〜1級

こちらは実力心電図と同様に辞書です。
ただし、個人的には実力心電図よりも波形の解説が詳しく書いてあり、どちらかというとパーフェクトマニュアルの方が多く使いました。
難易度や使い方は実力心電図と同様にわからないものを理解する時につど開くと言う方法になるかと思います。読み物としてはあまり面白くはないですし、読んでもあまり頭に入らないので、わからない問題を理解するための本と思った方が良いです。

1級を受験する場合は何周か読み込む必要があり、頻度の少ない波形なども載っているので一般的な波形だけではなく幅広い波形を理解するためには必須になります。

実力心電図とパーフェクトマニュアル両方を読み込むのは大変なので、どちらか一方があれば良いのではないかと思います。

④心電図マイスターを目指す基礎力grade up講座

レベル:2級〜1級

この本は1章が講義、2章が問題(50問×2)となっています。
非常にわかりやすく書かれており、講義に関してはどの級でも読んだほうが良い内容になっています。項目も概ね全体を網羅しており1級を受ける人が復習をするためにもちょうど良いです。
さらに心電図検定に特化して書かれているため、心電図検定での考え方も書いてあるので検定対策には非常に有効です。
問題に関しては心電図マイスターを目指すための本になるため難易度は高いです。1級の合格を目指すのであれば100問を根拠を持って解けるレベルを目指していくと自ずと判読の力がついてきます。

1級もしくは成績上位を目指すのであれば必須の本になります。
欠点としてはデバイスに関してそこまで載っていないことや、頻度の少ない疾患の心電図や小児の心電図などがほとんど載っていないことと思います。
また、各問題の解説はあるのですが、1級レベル向けに解説されているため解説自体もやや難解です。

⑤これならわかる 心電図の読み方〜モニターから12誘導まで〜

レベル:4級〜3級

初心者必読の本です。心電図を勉強するためにはまずはこの本をオススメします。
心電図の基礎知識が網羅されています。検定対策としても基本波形やその定義もわかりやすく書いてあるので、まずは1周読んでみると良いです。値段も安く、看護師向けかもしれません。

特徴としてはカラーでわかりやすく書いてあるので、非常に読みやすいです。2級受験でも復習をするのに非常に良い本です。
欠点としては基本波形以外は書いてありません。
また、4級から受験する際に使用する場合はこんなに覚えることが多いのかと絶望する可能性があります。理解するためには時間をかけて少しずつ勉強していくことが大事になるので、心電図への苦手意識をなくしていくことが重要になります。
4級〜3級に関してはこの本と公式問題集+α(余裕があれば苦手な分野の本)で十分かと思います。

⑥心電図に関するナースの疑問

レベル:3級〜2級

この本は補足の本になります。基本的なテキストでは書かれていないイプシロン波やAVRT、AVNRTの鑑別、ペーシング波形などを補完するために活用いたしました。
実臨床でも使える本だと思います。

欠点としては全てを網羅していないので、この本だけでは全く完結しません。わからない項目で載っていれば購入する程度になるかと思います。

検定向きに書かれた本ではありませんが検定でも必須の用語がいくつも出てくるので余裕があればお勧めです。

⑦そのPVCはどこから?12誘導心電図からのアプローチ

レベル:2級〜1級

こちらも補足本になります。PVCの起源に特化しているので、2級以上を受験する際には必要になります。(3級でPVCの起源は問われないのではないかと思います)

起源のアルゴリズムを勉強することで、2級以上を受験する際の自信につながるのではないかと思います。

欠点としては奥が非常に深いので、どこまで理解すれば良いのかが非常に難しい点です。この本を読む前に心電図マイスターチャンネル様である程度PVCの起源について理解していないと難しいかもしれません。

⑧心電図読み方の極意

レベル:1級

この本は買う前に一度本屋さん等で内容を確認した方が良いと思います。
循環器の専門医の先生方はもちろん必須の本なのかもしれませんが、心電図検定を受けるDr以外の人には非常に難しいと思います。
1級で高得点、マイスターを目指すレベルであれば必要かもしれませんが、そもそも私は読んでも半分も理解することができたと思っていないので、誰か解説をしてくれる人がいれば良いですが、ほぼ独学の私には必要なかったかなと思います。

ただし、トピックス自体は非常に重要なものも多く、病態と心電図の関係や、アルゴリズム、起源から治療まで載っているので臨床には非常に役に立つのかもしれません。

⑨心研印 心電図判読ドリル

レベル:1級

心電図問題集の決定版!と言うのが謳い文句のこの本ですがかなり難解です。構成としてはCaseが50あり、心電図の判読を問題形式で解いていくものになります。ただし、正直心電図のみであれば1級を目指す場合は理解できる範囲内だと思います。しかし問題の半数程度にレントゲンや心エコーの判読まで要求されます。1看護師にはかなり厳しい本です。心電図を勉強しなければいけないのに他の分野を勉強している時間はかなり惜しくなります。
④の1級対策の問題集が出たのでそちらを購入すれば⑧は不要ではないかという印象です。
レントゲンも心エコーもわかると言う方はおそらくこの本の理解度が深まると思うのでお勧めです。検定対策というよりも臨床に生かすための本という印象です。

⑩心電図ワークアウト

レベル:4級〜2級

この本は苦行です。途中から作業になります。Amazonのレビューは非常に良いのですが、600問ひたすら似たような波形の判読を行っていくことになります。1日20問程度ずつ根気よくやれば良いですが、それでも1ヶ月かかるので途中で飽きると思います。
私のような普段心電図を見ることができず、とにかく心電図にたくさん触れたいと言う人にはお勧めです。

ただし波形自体もかなり偏りがあり満遍なくは学べません。そして解説もほとんどありません。解答の間隔の記載もかなりアバウトなものもあるので、途中で疑問が出ても止めることができないのが欠点です。

⑪EP大学 3ステップで学ぶ心電図

レベル:3級〜1級

この本も心電図検定向けにも書かれているため心電図検定を受ける人には非常にお勧めです。Kindle版は少し安かったです。
幅広い波形に対してわかりやすく丁寧に書かれているので、理解は非常にしやすいです。そのため、最後の復習やワンランク上を目指すために知識の補完としては非常に役に立ちます。
欠点としては全ての項目が網羅されているわけではなくあくまでポイント重視になっているため、この本1冊では完結しません。
心電図マイスターチャンネルを運営されている陸先生も著者なので、YouTubeと合わせて読むことで理解が非常に深まります。

その他

やりなおしの心電図、不整脈対応

この本は心電図検定対策に買ったものではなく病棟で勤務していた頃に勉強のために買ったものです。
レベルは4級〜3級です。心電図の基礎を勉強するのには良いと思います。
本自体が薄いので、心電図に苦手意識のある人の最初の1冊には良いかもしれません。

いつでもどこでも心電図判読88

レベル;4級〜2級
この本はコンパクトなので持ち運びやすいです。レベルも満遍なく色々な波形が載っているので数をこなしたい人にはお勧めです。ただし、1、2周程度すると答えを覚えてしまうので、すぐに使わなくなりました。
移動中に勉強したい人にはお勧めです。

スッキリわかる モニター心電図

ポケットサイズですが、基礎の基礎の波形しか載っていません。
新人看護師向けです。

目からウロコの心電図

レベル:3級〜2級
読み物として非常に面白かったです。
ある程度の勉強が進んだ段階で読むと心電図の理解が深まります。

3秒で心電図を読む本

レベル:3級〜2級
心電図検定の問題のほとんどは3秒では読めません。なぜなら、12誘導の全体を見なければいけないためです。
この本は臨床でどのようにしたら素早く12誘導を読むことができるかと言う点を重視しているので、全ての誘導を細かく見ずに重要な誘導を理解しようということがコンセプトになっています。
臨床では役に立ちますが、心電図検定ではあまりお勧めできません。

まとめ

4級:①、④

3級:①、③、④

2級:①、②or③、④、⑦

1級:①、②or③、④、⑦、⑧

上記に合わせて心電図マイスターチャンネル様を何周も見ることで合格に近づけると思います。

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この記事を書いた人

看護師・保健師 胡桃 30代メンズナース
訪問看護師をしています。

妻と子とのんびり暮らしています。
メインは看護・育児・お金などになりますがノンジャンルで発信していきます。

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